弦交換で考えていること 2016年初頭

ギターは、弦に演奏者が直接触って、音を出す設計になっております。

音階を決める左手も直接弦に触る。リズムを決める右手もピックを使うこともあると言え、直接触れる。他の楽器だとなかなかない設計である。

弦を交換しながらギターは使っていくものと設計されているみたい。


弦は金属で出来ているので、弦はどんどん劣化していってしまう。


劣化は二種類に分けられる。錆びることや汚れが付いていくことが主な「変質」と、断面が円でなくなってしまう「変形」である。

いまは科学技術がいろいろ楽器方面にも応用される時代であり、錆びにくい性質をもった金属を弦に利用することや、できあがった弦に特殊コーティングを施して錆びにくさをアップする技術が開発されている。

これらは「変質」を防ぐことには、実際かなりのレベルで成功している。サビや汚れが少ない表面の比較顕微鏡写真などを売りにしているメーカーも多い。


しかしギターの弦の「変形」を防ぐことは、ほとんどギターの原理的に無理と言える。

弦は、演奏中にフレットと何度もミクロに擦り合わされる。それにより弦の断面は、ミクロに見ると、丸い形から、フレットにあたる面が平らのカマボコ型のようになる。その「くびれ部分」がフレット箇所にそって、どんどん発生してしまう。

弦は太さが一定のほうがキレイに振動する。職人が打った蕎麦のようなキレイな太さが一定に揃っている弦は1か所に力が集中せず全体がキレイに振動する。素人が打ったうどんのような太さが凸凹の弦ではキレイに振動するとは考えにくい。

かと言って、最初から変形しないほどの硬さで作製してしまうと、押弦すること自体難しくなる。振動のしかたも影響を受けて、楽器的にいい音ではなくなってしまうと思われる。


自分は結構早めに弦交換を行うようにしている。弦が進歩しているとしても変形が起きやすく、また知らず知らずのうちに音に影響を及ぼしていると考えられるからだ。よく弾く期間が続いたときは2週間くらいで張り替えるようにしている。

コート弦を1回張るより、普通の弦を3回張ったほうが良いとも思っております。


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